夫が≪SF小説≫を書いてしまった!まさかの道楽

  • 2015/4/2
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ある夜のこと、夫は原稿用紙の束を抱えて帰宅しました。

≪それ、どうしたの≫

≪SFを書くんだよ≫

 

驚いたを通り越して、呆れたというのが実感でした。

それで、思わずクスリと笑ってしまって・・・

後になって、夫はその場面を振り返って言ったものです。

≪オレのこと、分かってないな~と思ったよ≫

 

その頃、夫は40代前半。

すでに、何冊かの経済学の専門書は出版済み。

ですから、夫が本を書くという行動に私も免疫ができていました。

 

論理的で、分かりやすく、説得力があることが専門書には要求されますよね。

これは、顕在意識が得意とするところ。

論理的・合理的思考の夫にはピッタリ。

 

ところが、SF長編小説となると、話は違います。

読み手がワクワクするような、意外性のあるストーリー展開。

フィクションであるのに≪奇想天外だけど、ひょっとしたらリアルもあり得るかも≫

と思わず読者がつぶやきそうな着想。

そして何よりも、それらを文字に起こす文章力。

 

果たして、これを全部クリアできるのかなぁ?

専門書はともかく、小説なんか書けるのかなぁ?

 

あるとき

義母がセピア色に変色したノートを持ってきてくれました。

夫が小学生のころの日記帳でした。

≪朝起きました。ご飯を食べました。学校へ行きました。

○○ちゃんと遊びました。夕ご飯を食べました。寝ました≫

おおよそこんな感じで・・・

 

このときの印象がかなり強かったので、つい笑ってしまったのですね。

それからの夫は、すごい勢いで書き出しました。

一章書き上げてから、読ませてもらいました。

正直驚きました。

面白いんです。

 

≪この先どうなるの? 早く、次が読みたいな≫と待ち遠しくてたまりません。

待ち焦がれる読者がひとりでも目の前にいたら

そりゃ、ピッチが上がるというもの。

 

脱稿して間もなく、専門書で付き合いのある

毎日新聞社に持ちかけると、とんとん拍子に出版となりました。

 

小説家になるつもりはなさそうなので、これで終わりと思っていたら

≪車は急には止まれない≫状態になりました。

その後2年の間に

さらに2冊のSF長編小説が、世に出ることになったのです。

 

SF長編小説の三部作を書き終えて

燃料を使い切って気が済んだのでしょうか

夫の道楽のひとつに、ようやく幕が下りました。

 

まるで≪麻疹≫のようだった3年間から、30年が過ぎました。

ふたたび専門分野に戻り、何十冊の本を送りだしたことでしょうか。

このブログを書いていると、傍らで道楽の才人がつぶやきました。

≪小説を出版したのは、まるでSFのようだったなぁ≫

 

 

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