人はいつでも前向きではいられない

 

子どもの頃の遊びで

友達に後ろから≪ワッ!≫と驚かされたことはありませんか。

 

そのとき、あなたの体はどんな反応を見せたでしょうか。

心臓はドキドキドキ・・・

 

呼吸を一瞬とめて・・・

≪何が起こったのか≫と身構えたのではありませんか。

 

すぐに事情が分かって、キャッキャと笑いころげたことでしょう。

 

このとき

あなたの自律神経はとっさにバランスを取ろうとして

めまぐるしいドラマを繰り広げていたのです。

 

体は何かのストレスを感じると、アドレナリンを放出して心臓に届けます。

それによって

五感を研ぎ澄まし、警戒心を高めることができるのです。

≪戦うか、逃げるか≫という生存本能を呼びおこされます。

 

もし、ストレスを感じても体がバランスを取ろうとしなければ

数分のうちに、死に至る危険性もあるそうです。

 

例えば

 

炎症を抑えるためにステロイドの使用を続けている場合

ホルモンの生産量が抑えられることになります。

 

この人が急にステロイドの使用を中止したら

体は適切なバランスをとることが難しくなるでしょう。

 

後ろから≪ワッ!≫と驚かされただけで

心拍数は危険なレベルにまで上昇してしまうのです。

 

 

このように

体のレベルでは自律神経がバランスをとろうとしてくれます。

しかしエゴのレベルではどうでしょうか。

 

あなたはこんなふうに考えることはありませんか。

≪悪い面がひとつもなく、良い面ばかりの人間になるつもりだ≫

≪もう二度と嘘をついたり

嫉妬に苦しんだりかんしゃくを起こしたり、不安に打ちのめされたりはしないぞ≫

 

残念ながら、この通りになることはありません。

 

このようなポジティブ思考の欠点は何でしょうか。

それはこの事実を無視していること。

≪人はいつでも前向きではいられない≫という事実。

 

いつでも良い人間でいようとすれば

それだけ融通のきかない人間になってしまうのです。

時には怒りや恐れを感じるのが、正しくて、健全な瞬間も・・・

 

例えば

 

独裁者の人を人とも思わない姿勢を知ったとき

わいろの甘い汁を吸う大物たちの不正があぶりだされたとき

怒りの感情が湧いてくるのは当然のこと。

人間として健全な心の在り方といってもいいですよね。

 

人生に次々と押し寄せてくる試練は

そういった影の部分から現われることが多いのです。

 

だから、シャドウはあなたの≪敵≫ではありません。

その反対です。

≪あらゆる挑戦の源になってくれるもの≫といえるのです。

 

私たちは常に善か悪かの選択をしがちです。

しかし、それは幻想なのだとか。

 

二者択一ではなく、第三の方法があるのです。

それは【一体化を選ぶ】ということ。

 

一体化という視野に立てば

暗やみと光のバランスをとることができます。

暗やみと光の違いを

創造的な緊張に変えることができます。

 

善か悪か

暗やみか光か

どちらかひとつを選択しなければならないとしたら

どちらか一方の奴隷になることでしょう。

 

仮に

良い面が常に勝ち続け、悪い面が負け続ければ

宇宙は活気のないところになってしまうかも。

逆の場合でも、同じです。

 

理想的なバランスは

真実、善、美、調和といった力が

暗黒の力をやや上回っている状態だそうです。

 

ここで【シャドウ・エフェクト】の著者が言いたいのは

≪二面性は必要だ≫ということではなく

≪相反する力を両方とも認めることが必要だ≫ということ。

どちらか一方に立ってバランスを保とうとしても

一体化など実現できないということ。

 

シーソーゲームをイメージしてみてください。

 

これはバランスを楽しむ遊びです。

相反する力を両方とも認めて初めて成立する遊びですね。

 

人生はシーソーゲームのようなもの。

体の宇宙が理想的なバランスを取ろうとしているのなら

私たちの内面においても

それは意識さえすれば達成可能なものではないでしょうか。

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