がん細胞の悪だくみ・・・転移と増殖の手口

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・・・NHKスペシャル 人体シリーズより・・・

 

テレビ画面に現れたのは

網目状に広がる人の乳房の毛細血管

 

ある一点に乳がん細胞の姿が・・・

その周りをいびつに取り囲んでいるのが毛細血管・・・

 

実は

それらの毛細血管は、がん細胞が血管に働きかけ

わざわざ自分の近くに引き寄せたものだという

 

この働きかけはメッセージ物質によるもの。

「もっと栄養が欲しい!」と。

 

血管を作る細胞が仲間からのメッセージと勘違いし

がん細胞に向かって毛細血管を伸ばし始めるという。

 

増殖に欠かせない酸素や栄養を

血液中から、より多く奪い取るための戦略です。

 

 

さらに

敵である免疫細胞まで手なずけることも辞さないという。

 

本来

免疫細胞はがん細胞をやっつけるのが仕事のはずなのに

どうやってだまされてしまうのでしょうか。

 

実は

 

免疫細胞ががん細胞に食らいついたとき

がん細胞はこんなメッセージ物質を発するのです。

 

「攻撃をやめて!」と。

 

すると

免疫細胞はまたたく間に手なずけられて

攻撃をやめてしまう。

するとがん細胞の増殖は思いのままに・・・

 

 

 

このような悪だくみを行うために

がん細胞はどのような戦略を駆使しているのでしょうか。

 

相手によってメッセージの内容は様々なはずですね。

 

無数にあるメッセージを

「ここは、このメッセージを・・・」

「あそこは、あのメッセージを・・・」と使い分けるのは

かなり複雑な作業だと思うのですが・・・

 

いったい、どのような悪知恵を働かせているのでしょうか。

 

 

テレビ画面にうつし出されたのは世界初の映像。

がん細胞の表面からふき出す白くかがやく光。

 

がん細胞が患者の身体のなかで

生きのびる手段として分泌している光。

 

この光の中に

メッセージ物質が隠されていることがわかったという。

 

拡大すると、細胞のまわりには突起がついた丸い球が・・・

 

それは、あらゆるメッセージを

まるごと詰め込んだメッセージ・カプセルだという。

 

エクソソームと呼ばれるもの。

 

このカプセルの材料は

組織表面の細胞と同じ成分でできているので

相手は仲間と勘違いして受け入れてしまうという。

 

驚くことに、このカプセルには

がん細胞がまわりの細胞を支配するための

メッセージ物質がまとめて入っているのだという。

 

これさえあれば

矢でも鉄砲でも持ってこい!とでも言いたげな

まさにメッセージ物質の親玉

 

番組では卵巣がんが採りあげられました。

なぜ腹膜に転移するのかは

長い間、謎に包まれていたという。

 

それも

メッセージ物質によって明らかに・・・

 

「あなたの役割はもう終わり!」という 。

 

このメッセージを受け取った腹膜は

「あぁ、もう守らなくてもいいんだな」と勘違いして

 

表面を覆っていたバリアの一部が

死滅し始めるのだという。

 

こうしたやり取りが繰り返されるうち

表面にクレーターのような大きな穴がいくつも生まれる。

 

そこへやって来たのがメッセージの送り主

卵巣がん細胞。

 

穴から腹膜に入り込み

難なく増殖を繰り返す。

 

エクソソームはがん細胞だけでなく

あらゆる細胞が分泌しているという。

あくまでも健康を支えてくれるもの。

 

これまでは

臓器から臓器へのメッセージはひとつだけ

そう思われてきました。

 

しかし10年ほど前からメッセージ物質の親玉

エクソソームが注目されるようになったとのこと。

 

エクソソームには、まだまだ未知の部分がいっぱい。

 

「時にはいい仕事をして、体を守り」

   「時には悪い仕事をして、がんの味方をする」

 

目が離せませんね。

 

 

 

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