脂肪が脳を操る!止まらない食欲のなぞ②

 

・・・NHKスペシャル 人体シリーズより・・・

「何なんですかね、レプチンが出ているのに、食べてしまうのは」
前回の記事①は、この疑問で終わりましたね。

まずは、この謎ときからいきましょう。

画面にあらわれたのは脂肪細胞の映像。

食べすぎて余った糖分や脂をためこんで
風船がふくらむように大きくなっていきます。

それに伴ってレプチンの量も増えていくようです。
ということは、レプチンはたっぷりあるわけですよね。

 レプチンの「もう食べなくていいよ」のメッセージは
  ほんとうに脳に届いているのでしょうか?

肥満している人の脳の血管の中。

溢れた脂が大量にただよっています。

ある レプチンがひとりごとを・・・

「さぁ、視床下部へ行ってメッセージを伝えなくちゃ」

「あれれ!おかしいな? 血管の穴を通れないぞ!」

「あぁ、わかった!脂がウヨウヨしているからだ」

「これじゃぁ、神経細胞に辿りつけないよ!」

運よく辿りついた他のレプチンがひとりごとを・・・

「やれやれ、やっと着いたぞ」

「神経細胞さん、エネルギーは十分だよ」

「おかしいなぁ?ウンともスンとも言わないぞ」

「神経細胞さん、鈍くなっちゃったんだね」

これでお分かりいただけたでしょうか
レプチンがあっても大盛を頼んでしまう理由が。

ところで
現在、地球上で肥満に悩んでいる人はどのくらいでしょう。

6億人だそうです(ピンと来ないかもしれませんが)

この数字が物語っているのは
信じられないかも知れませんが・・・

脂肪や筋肉に異常がおきていること。
 人類に、命にかかわる、かつてない事態をもたらしていること。

「検診でメタボ予備軍だって言われちゃったよ」と
軽く考えてはいないでしょうか?
放置していると大変なことになるようです。

アメリカ・ミズーリ州のブレンダ・オティさんの例

メタボの診断の後に
立て続けに起こしたのが、3回の心筋梗塞。

そして次々とおなじみの病名も・・・
脳梗塞・糖尿病・腎臓病・高血圧

治療のために15種類の薬を1日3回も
飲んでいると言います。

 メタボは外見の悪さばかりでなく
  多種類の病を引き起こすのですね。

メタボ研究の第一人者
ハーバード大学のホタミシュリジル教授が
ある事実を発表しました。

「肥満の人の脂肪細胞からは
 あるメッセージ物質が異常に放出されている」と。

それは偽りの警告メッセージ「敵がいるぞ!」

なぜそんなことが起きるのでしょうか?

内臓脂肪の中の映像が画面にあらわれました。

あたり一面にケムリのようなものが漂っています。
大量にとりすぎた糖分や脂です。

脂肪細胞は内部の袋に脂をたくわえて
もう、パンパン状態。

細胞の袋の中に入れない脂の粒たちが
「入れてよ」と言わんばかりに
次々と細胞の表面にぶつかっています。

するとどうでしょう!
脂肪細胞は
その刺激を敵の攻撃とかん違い。

警告メッセージを発します。
「敵がいるぞ!!」
敵などいないのに・・・

さぁ、大変!

メッセージは全身へ・・・
受けとるのは体の防衛隊すなわち免疫細胞たち。

免疫細胞たちは活性化して、形が変わり始めます。
ニョキニョキと、つのを生やして戦闘モードに・・・

さらに悪いことに
免疫細胞たちは次々と分裂・・・

自分自身も警告メッセージを拡散・・・
「敵がいるぞ!」
いつわりの警告は体じゅうの臓器へと・・・

免疫の暴走です。
  これがメタボのほんとうの恐ろしさ。

免疫細胞は血管の壁の内部へ侵入・・・
そこには溢れた脂がうようよ・・・

「これは異物だから排除!」と食べ始めます。
しかし、脂はあまりにも大量・・・

 パンパンに膨れ上がった免疫細胞は
  ついに爆発!

 免疫細胞が持っているのは攻撃用の有毒物質。
それが、あたりに飛び散る・・・
血管の壁のあちこちが傷だらけに・・・

こうして暴走した免疫細胞たちは
体じゅうのさまざまな場所を痛めつけるので
多くの種類の病をひきおこすことに。

最近は筋トレブームのようですが
おそろしい免疫の暴走をおさえるヒントが
ブームの裏に秘められているようです。

筋肉が出すメッセージ物質 【 I L-6 】が
助け舟となるかもしれませんね。

なぜなら
そのメッセージとはなんと「戦うのはやめて!」

戦闘モードの免疫細胞を鎮めることが
できるという実験結果が紹介されていました。

追記

【 I L-6】というメッセージ物質は、もともと
免疫細胞を活性化すると言われているそうです。

同じ物質が状況によって
真反対の作用をする結果がでているので

山中先生曰く

「まだ完全に真実という段階にまでは
解明されていないのが本当のところです」

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