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そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
精油は単体でも楽しめますが、複数を組み合わせることで香りに奥行きが生まれ、目的に応じた効果も期待できます。
この記事では、朝・仕事・リラックス・就寝前といった日常のシーン別に、すぐ実践できるアロマブレンドの具体例をご紹介していきます。
季節や生活環境に合わせた応用レシピ、安全な使い方のポイントまで網羅しているので、初心者の方でも安心して取り組めるはずです。
自分だけの香りを見つけて、毎日をもっと心地よく彩っていきましょう!
シーン別アロマブレンドの基本ルール

まずは、ブレンドを始める前に押さえておきたい基本ルールからお伝えしていきます。
精油の特性や適切な配合比率を理解しておくことで、失敗を防ぎながら理想の香りを作れるようになります。
ブレンドを始める前に知っておきたい精油のノート構成(トップ・ミドル・ベース)
精油には「トップノート」「ミドルノート」「ベースノート」という3つの揮発速度の分類があります。
トップノートは揮発が早く、香りの第一印象を決める役割を持つ精油です。
柑橘系のレモンやグレープフルーツ、ペパーミントなどが代表例で、香り立ちは数分から30分程度で広がります。
ミドルノートは香りの中心を担い、トップが飛んだ後に現れるのが特徴です。
ラベンダーやゼラニウム、ローズマリーといったハーブ系・フローラル系が多く、2〜3時間ほど香りが持続します。
ベースノートは揮発が遅く、香り全体に深みと持続性を与える精油です。
サンダルウッドやフランキンセンス、パチュリなどが該当し、数時間から半日以上香りが残ることもあります。
このように、3つのノートをバランスよく組み合わせることで、時間とともに変化する奥行きのある香りが完成します。
初心者の方は「トップ3:ミドル2:ベース1」の比率を目安にすると、自然な香り立ちを作りやすいです。
目的に合ったブレンド比率と滴数の目安(5mL・10mL・30mL対応)
ブレンドする際は、使用する容器のサイズに応じて滴数を調整する必要があります。
ここでは、代表的な3つの容量別に目安をご紹介していきます。
5mL容器の場合:
合計5〜10滴程度が適量です。
トップ3滴、ミドル2滴、ベース1滴といった配分にすると、バランスの取れた香りに仕上がります。
10mL容器の場合:
合計10〜15滴を目安にしてください。
トップ6滴、ミドル4滴、ベース2滴など、5mLの倍量で設計すると失敗しにくいです。
30mL容器の場合:
合計30〜40滴が標準的な量。
トップ18滴、ミドル12滴、ベース6滴という比率で組むと、香りの構成がしっかり整います。
なお、ディフューザーで拡散する場合は滴数をやや多めに、ロールオンやスプレーで肌に使う場合は希釈率を守って少なめに調整するのがポイントです。
目的に応じて柔軟に配分を変えてみてください。
使用アイテム別の使い方(ディフューザー/スプレー/ロールオン)
ブレンドした精油は、使うアイテムによって楽しみ方が変わります。
ディフューザー:
水や熱を使って香りを空間に拡散させる方法です。
希釈不要で、ブレンドした精油を直接数滴垂らすだけで使えます。
リビングや寝室など広い空間での使用に向いており、香りをじっくり楽しみたいときにおすすめです。
スプレー:
精製水や無水エタノールと混ぜて、ルームスプレーやファブリックスプレーとして活用できます。
精油の濃度は全体の1〜2%を目安にし、スプレーボトルに入れてよく振ってから使用してください。
衣類やカーテン、寝具に吹きかけることで、手軽に香りを取り入れられます。
ロールオン:
キャリアオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)で希釈し、ロールオンボトルに入れて持ち運ぶ方法です。
希釈率は0.5〜2%程度に抑え、手首や首筋など肌に直接塗布して香りを楽しみます。
外出先でのリフレッシュや気分転換に便利です。
このように、用途に合わせてアイテムを使い分けることで、アロマの楽しみ方が一気に広がります。
初めてでも安心!安全なアロマ活用の基本ルール(希釈率・保存・注意点)
アロマを安全に楽しむためには、いくつかの基本ルールを守ることが大切です。
希釈率について:
肌に直接塗布する場合、精油は必ずキャリアオイルで希釈してください。
顔や敏感肌には0.5〜1%、ボディには1〜2%が適切な濃度です。
原液のまま使用すると、刺激や炎症の原因になることがあります。
保存方法について:
精油は光や熱に弱いため、遮光瓶に入れて冷暗所で保管するのが基本です。
ブレンドしたオイルやスプレーは、冷蔵庫で保存するとより長持ちします。
開封後は半年〜1年以内に使い切るようにしてください。
注意点について:
妊娠中や授乳中、小さなお子さんがいる場合は、使用できる精油が限られます。
また、犬や猫などのペットがいる家庭では、一部の精油が有害となるケースもあるため、事前に確認が必要です。
さらに、柑橘系の精油には光毒性があるものもあるため、肌に使用した後は直射日光を避けるよう注意してください。
このように、ルールを守って使うことで、アロマを安心して日常に取り入れられます。
朝・仕事・集中タイムにおすすめの香り例とレシピ

ここからは、朝や仕事中など「活動モード」に切り替えたいシーンで活躍する、具体的なブレンドレシピをご紹介していきます。
集中力を高めたい、気分をリフレッシュしたいといった目的に応じて使い分けてみてください。
【朝】目覚めと気分を上げる爽快ブレンド
朝は頭をスッキリさせて、気持ちよく一日をスタートさせたいもの。
そんなときにおすすめなのが、柑橘系とハーブ系を組み合わせた爽快感のあるブレンドです。
レシピ例(10mL対応):
- レモン:6滴(トップ)
- ローズマリー:4滴(ミドル)
- ユーカリ:2滴(トップ)
レモンの明るく爽やかな香りが目覚めを促し、ローズマリーが頭をクリアに整えてくれます。
ユーカリを加えることで、鼻通りも良くなり呼吸が深まる感覚を味わえるはずです。
ディフューザーで朝の身支度中に拡散させたり、洗面所にスプレーしておくのもおすすめ。
すっと気分が上がり、前向きな気持ちで動き出せます。
【在宅ワーク】集中力を高めるクリアブレンド
在宅ワークや勉強中には、気が散らず長時間集中できる香りが理想的です。
ミント系の清涼感とウッディ系の落ち着きを組み合わせたブレンドが効果的。
レシピ例(10mL対応):
- ペパーミント:5滴(トップ)
- サイプレス:3滴(ミドル)
- ラベンダー:2滴(ミドル)
ペパーミントの刺激が眠気を吹き飛ばし、サイプレスの森林調の香りが心を静めます。
ラベンダーを少量加えることで、緊張しすぎず穏やかに集中できるバランスに調整できるのがポイントです。
デスク周りにディフューザーを置いて使用すると、作業効率が格段に上がります。
【会議・プレゼン前】緊張をほぐす穏やかブレンド
大事な会議やプレゼンの前は、緊張で心拍が上がりやすいもの。
そんなときは、心を落ち着かせつつ前向きな気持ちに整えてくれるブレンドが役立ちます。
レシピ例(5mL対応):
- ベルガモット:3滴(トップ)
- フランキンセンス:2滴(ベース)
- ゼラニウム:1滴(ミドル)
ベルガモットは不安を和らげ、気持ちをリラックスさせる作用があります。
フランキンセンスの深みのある香りが呼吸を整え、ゼラニウムが感情のバランスを保ってくれるのです。
ロールオンボトルに入れて手首や首筋に塗布すると、本番直前でも手軽に香りを取り入れられます。
職場でも使いやすい”香りが強すぎない”控えめブレンドのコツ
職場や公共の場でアロマを使う際は、周囲への配慮が欠かせません。
香りが強すぎると不快感を与えることもあるため、控えめなブレンドを心がけることが大切です。
まず、精油の滴数を通常の半分程度に減らしてみてください。
たとえば10滴使うレシピなら、5〜6滴に抑えることで主張しすぎない香りになります。
また、柑橘系やティーツリーなど、万人受けしやすく清潔感のある香りを選ぶのもポイントです。
ミント系やウッディ系も比較的受け入れられやすいため、ブレンドのベースに取り入れるとよいでしょう。
さらに、ディフューザーではなくティッシュやコットンに1〜2滴垂らして、デスクの引き出しに忍ばせておく方法も効果的。
ほのかに香る程度で、自分だけが楽しめる範囲に収められます。
こうした工夫をすることで、職場でもストレスなくアロマを活用できるはずです。
帰宅後・リラックス・就寝前に効くアロマブレンド事例

仕事や家事から解放されたあとは、心身をゆるめる時間が必要です。
ここでは、帰宅後のリセットタイムや就寝前に使いたい、リラックス系のブレンドレシピをお伝えしていきます。
【帰宅後】オン・オフを切り替えるリセットブレンド
帰宅したらまず、仕事モードから私生活モードへ気持ちを切り替えることが大切です。
温かみのある香りと、ほどよい華やかさを持つブレンドが効果的。
レシピ例(10mL対応):
- オレンジスイート:5滴(トップ)
- ゼラニウム:3滴(ミドル)
- クラリセージ:2滴(ミドル)
オレンジスイートの甘く明るい香りが緊張を解きほぐし、ゼラニウムが感情のバランスを整えてくれます。
クラリセージは幸福感をもたらす香りとして知られており、一日の疲れをやさしく包み込んでくれるのです。
玄関やリビングでディフューザーを使えば、帰宅と同時にリラックスモードへ切り替えられます。
【入浴・バスタイム】一日の疲れを癒す温感ブレンド
お風呂は心身をリセットする絶好の時間。
温かいお湯と相性のよい、癒し系のブレンドで極上のバスタイムを演出してみてください。
レシピ例(5mL対応):
- ラベンダー:3滴(ミドル)
- マジョラム:1滴(ミドル)
- イランイラン:1滴(ベース)
ラベンダーのリラックス作用に、マジョラムの温め効果が加わることで、体の芯からほぐれる感覚を得られます。
イランイランの甘く官能的な香りが、疲れた心を優しく包み込んでくれるのです。
バスソルトやキャリアオイルに混ぜて湯船に入れると、香りが浴室全体に広がり贅沢な気分に浸れます。
【就寝前】眠りを誘う快眠ブレンド
質の高い睡眠を得るためには、寝る前に心身を落ち着かせることが重要です。
鎮静作用のある精油を中心に組んだブレンドが、深い眠りをサポートしてくれます。
レシピ例(10mL対応):
- ラベンダー:5滴(ミドル)
- オレンジスイート:3滴(トップ)
- サンダルウッド:2滴(ベース)
ラベンダーは安眠の定番として広く知られており、副交感神経を優位にする働きがあります。
オレンジスイートの穏やかな甘さが不安を和らげ、サンダルウッドの深い香りが瞑想のような静けさをもたらしてくれるのです。
このブレンドをディフューザーで寝室に拡散させれば、自然と眠りに導かれるような心地よさを感じられます。
眠りの質を上げる香りの使い方(寝室の拡散・寝具スプレー・枕元ロールオン)
就寝前のアロマは、使い方次第でさらに効果を高められます。
寝室の拡散:
就寝30分〜1時間前にディフューザーで香りを広げておくと、部屋全体が落ち着いた空気に満たされます。
寝る直前には電源を切ることで、香りが強すぎず心地よい状態をキープできるのです。
寝具スプレー:
精製水とエタノール、精油を混ぜたスプレーを枕やシーツに吹きかける方法もおすすめ。
寝返りを打つたびにふわりと香りが立ち上がり、リラックス効果が持続します。
枕元ロールオン:
キャリアオイルで希釈したブレンドをロールオンボトルに入れ、こめかみや首筋に塗布するのも効果的です。
肌に直接触れることで、香りをより身近に感じながら眠りにつけます。
このように、複数の方法を組み合わせることで、睡眠の質を大きく向上させることができるはずです。
季節別・生活環境別に使いたいアロマブレンド実践例

季節や生活環境が変わると、求める香りや効果も変化します。
ここでは、春夏秋冬それぞれの悩みに寄り添ったブレンドと、日常生活で役立つ応用レシピをご紹介していきます。
【春】花粉や鼻づまり対策にスッキリ系ブレンド
春は花粉症に悩む人が増える季節。
鼻がスッキリして呼吸が楽になる、清涼感のあるブレンドが活躍します。
レシピ例(10mL対応):
- ティーツリー:4滴(トップ)
- ユーカリ:4滴(トップ)
- ペパーミント:2滴(トップ)
ティーツリーには抗菌作用があり、ユーカリは鼻通りを良くする働きが期待できます。
ペパーミントを加えることで、さらに爽快感が増し、鼻づまりの不快感を和らげてくれるのです。
ディフューザーで室内に拡散させたり、マスクの外側にスプレーして使用するのもおすすめ。
外出先でもリフレッシュできます。
【梅雨】部屋干し・カビ対策に爽やか除菌ブレンド
梅雨時期は湿気がこもりやすく、部屋干しのニオイやカビが気になるもの。
抗菌・消臭作用のある精油を組み合わせたブレンドが役立ちます。
レシピ例(30mL対応):
- レモングラス:12滴(トップ)
- ラベンダー:10滴(ミドル)
- ティーツリー:8滴(トップ)
レモングラスは消臭効果が高く、ラベンダーが爽やかさを添えてくれます。
ティーツリーの抗菌作用がカビの繁殖を抑え、清潔な空間を保つサポートをしてくれるのです。
スプレーボトルに入れて、洗濯物や押入れ、クローゼットに吹きかけてみてください。
じめっとした空気が一気に爽やかになります。
【夏】汗・ニオイ・虫対策に清涼ブレンド
夏は汗のニオイや虫刺されが悩みの種。
清涼感と虫よけ効果を兼ね備えたブレンドが、快適な夏を演出してくれます。
レシピ例(10mL対応):
- シトロネラ:5滴(トップ)
- ライム:3滴(トップ)
- ペパーミント:2滴(トップ)
シトロネラは蚊やハエを寄せ付けにくくする作用があり、ライムの爽やかさがニオイをカバーします。
ペパーミントが涼しさを感じさせてくれるため、暑い日のリフレッシュにぴったりです。
ボディスプレーとして肌に使用する際は、希釈率を1%以下に調整してください。
アウトドアやガーデニングの際にも重宝します。
【冬】乾燥・こもり臭を防ぐ温もりブレンド
冬は暖房で室内が乾燥しやすく、換気不足でニオイがこもりがち。
温かみのある香りで、心も空気も潤すブレンドがおすすめです。
レシピ例(10mL対応):
- オレンジスイート:5滴(トップ)
- シナモン:1滴(ミドル)
- フランキンセンス:2滴(ベース)
オレンジスイートの柔らかな甘さが、寒い季節に温もりを与えてくれます。
シナモンはスパイシーで体感温度を上げる作用があり、フランキンセンスが深みと落ち着きをプラスしてくれるのです。
ただし、シナモンは刺激が強いため滴数を控えめにし、肌への使用は避けてください。
ディフューザーで拡散させることで、ホリデーシーズンのような温かい雰囲気を楽しめます。
【掃除・来客・キッチン】清潔感を保つ香りの活用アイデア
日常生活の中で、清潔感を演出したい場面は意外と多いもの。
掃除や来客時、キッチン周りなど、シーンに応じた香りの使い方をご紹介していきます。
掃除用ブレンド:
レモン、ティーツリー、ユーカリを組み合わせたスプレーを作り、拭き掃除の仕上げに使用するとよいでしょう。
抗菌作用があるため、キッチンやトイレの清掃にも最適です。
来客用ブレンド:
玄関やリビングには、ベルガモットやラベンダー、オレンジなど万人受けする香りを選んでください。
ゲストを迎える前にディフューザーで拡散させておくと、好印象を与えられます。
キッチン用ブレンド:
調理後のニオイが気になるときは、レモングラスやペパーミントのスプレーがおすすめです。
油っぽさや魚のニオイを中和し、爽やかな空気を取り戻せます。
このように、生活のあらゆる場面でアロマを取り入れることで、暮らし全体が心地よく整っていきます。
安全性・強さ調整・代替精油まで含めた”失敗しない使い方ガイド”

アロマを安全に、長く楽しむためには、正しい知識と調整力が求められます。
ここでは、使用量や希釈率の目安、注意すべき対象者、香りの強さ調整方法、代替精油の選び方まで詳しくお伝えしていきます。
使用量・希釈率の早見表(0.5%・1%・2%)
肌に使用する際の希釈率は、目的や使用部位によって変える必要があります。
以下の表を参考に、適切な濃度を守ってください。
0.5%希釈(敏感肌・顔用):
- キャリアオイル10mLに対して精油1滴
- 肌が弱い方や初めて使う方におすすめ
1%希釈(ボディ用・日常使い):
- キャリアオイル10mLに対して精油2滴
- 全身マッサージやロールオンに適した濃度
2%希釈(部分使用・短時間):
- キャリアオイル10mLに対して精油4滴
- 肩こりや筋肉痛など、ピンポイントで使う場合
なお、ディフューザーやスプレーなど肌に直接触れない用途では、希釈率を気にせず使用できます。
ただし、ルームスプレーは全体量の1〜2%程度に精油を抑えることで、香りが強すぎず心地よく仕上がるのです。
妊娠中・子ども・ペット同居時の注意点
特定の状況下では、使用できる精油に制限があります。
妊娠中:
クラリセージ、ローズマリー、ジャスミンなどは子宮収縮を促す可能性があるため避けてください。
安全性の高いラベンダーや柑橘系(光毒性のないもの)を選び、希釈率は0.5%以下に抑えることが大切です。
子ども:
3歳未満の乳幼児には、精油の使用を控えるのが基本。
3歳以上でも、ペパーミントやユーカリなど刺激の強い精油は避け、0.5%以下の低濃度で使用してください。
ペット同居時:
猫は精油の代謝能力が低く、ティーツリーや柑橘系、ユーカリなどが中毒を引き起こすことがあります。
犬も個体差があるため、使用前に獣医師へ相談するのが安心です。
ペットがいる家庭では、換気をしっかり行い、ペットが自由に部屋を出入りできる環境を整えてください。
強すぎた時の香りリカバリー術(再調整・再利用)
ブレンドした香りが思ったより強すぎた場合でも、捨てる必要はありません。
いくつかの方法で調整し、再利用できます。
希釈して薄める:
キャリアオイルや精製水を追加し、全体の濃度を下げてください。
スプレーなら水を足し、ロールオンならオイルを継ぎ足すことで、香りを穏やかに調整できます。
他の精油を加えてバランスを取る:
柑橘系やラベンダーなど、マイルドな香りを追加することで、強い印象を和らげられるのです。
トップノートを増やすと、軽やかさが生まれます。
別の用途に転用する:
そのままでは強すぎても、掃除用スプレーや芳香剤として使えば無駄になりません。
コットンに数滴垂らして靴箱やクローゼットに入れるのもおすすめです。
このように、失敗と思える状況でも工夫次第で活用できることを覚えておいてください。
代替できる精油一覧(柑橘系・ハーブ系・フローラル系別)
手元にない精油があるときや、香りの好みを変えたいときに役立つ代替リストをご紹介していきます。
柑橘系:
- レモン → グレープフルーツ、ベルガモット
- オレンジスイート → マンダリン、タンジェリン
- ベルガモット → ライム、ユズ
柑橘系は互いに代替しやすく、どれも明るく爽やかな印象を与えてくれます。
ハーブ系:
- ラベンダー → カモミール、クラリセージ
- ローズマリー → ユーカリ、ティーツリー
- ペパーミント → スペアミント、バジル
ハーブ系は用途によって使い分けが可能です。
リラックス目的ならラベンダーの代わりにカモミール、集中力アップならローズマリーの代わりにユーカリを選ぶとよいでしょう。
フローラル系:
- ゼラニウム → ローズ、ネロリ
- イランイラン → ジャスミン、ローズ
- カモミール → ラベンダー、ネロリ
フローラル系は華やかで優雅な香りが特徴。
甘さや濃厚さの程度で選ぶと、好みに近いブレンドを作れます。
ウッディ系:
- サンダルウッド → シダーウッド、パチュリ
- フランキンセンス → ミルラ、ベチバー
- サイプレス → ジュニパーベリー、シダーウッド
ウッディ系は落ち着きと深みを与える香り。
ベースノートとして使う際は、これらを相互に置き換えても違和感なく仕上がります。
このように、代替精油を知っておくことで、手持ちの精油だけで幅広いブレンドを楽しめるようになるのです。
よくある質問と応用テクニック:この先知りたくなること

ブレンドに慣れてくると、さらに深く知りたいことや応用したい場面が出てきます。
ここでは、香りを長持ちさせるコツや、ブランド選び、自分だけのオリジナルブレンドを作る方法、容器の管理方法まで詳しくお伝えしていきます。
香りを長持ちさせるコツ(ノート調整・ベース精油の選び方)
ブレンドした香りをできるだけ長く楽しむためには、ノートのバランスとベース精油の選び方が重要です。
まず、トップノートだけで構成したブレンドは揮発が早く、数十分で香りが消えてしまいます。
そのため、ミドルノートとベースノートを必ず加えることで、時間の経過とともに変化する奥行きのある香りを作れるのです。
特にベースノートの精油は、香り全体を引き留める役割を果たします。
サンダルウッドやフランキンセンス、パチュリ、ベチバーといった重厚な香りを1〜2割ほど配合すると、持続性が格段に向上します。
また、キャリアオイルを使う場合は、ホホバオイルやスイートアーモンドオイルよりも、粘度の高いアボカドオイルやアルガンオイルを選ぶと香りが長持ちしやすいです。
スプレーの場合は、無水エタノールの比率を高めることで揮発を抑え、香りの広がりを穏やかに調整できます。
このように、ノートと基材の組み合わせを工夫することで、香りの持続時間をコントロールできるようになります。
同じ精油でもブランドで香りが違う?選び方のポイント
精油は同じ植物名でも、ブランドによって香りの印象が異なることがあります。
なぜなら、産地や抽出方法、収穫時期、品質管理の違いが香りに影響を与えるからです。
たとえばラベンダーでも、フランス産とブルガリア産では香りの甘さや深みに差が出ます。
また、オーガニック認証を受けているものや、野生種から採取されたものは、栽培種とは異なる複雑な香りを持つことが多いです。
精油を選ぶ際は、以下のポイントを確認してみてください。
学名の表記:
ラベルに学名が記載されているものは、品質管理がしっかりしている証拠です。
同じ「ラベンダー」でも、ラベンダー・アングスティフォリアとラベンダー・ラティフォリアでは成分が異なります。
抽出方法:
水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法など、抽出方法によって香りの性質が変わります。
水蒸気蒸留が最も一般的で、純度が高いとされています。
産地情報:
産地が明記されているブランドは、トレーサビリティが確保されており信頼性が高いです。
価格帯:
あまりに安価な精油は、希釈されていたり合成香料が混ざっていたりする可能性があります。
適正価格のものを選ぶことが、安全性と品質を守る鍵です。
初めてのブランドを試す際は、少量サイズから購入し、香りや肌との相性を確認してから本格的に使うのがおすすめ。
自分にとって心地よいと感じるブランドを見つけることで、ブレンドの満足度も大きく変わります。
自分だけの”マイブレンド”を作るステップ
既存のレシピも便利ですが、自分の感覚で一から香りを組み立てる楽しみは格別です。
ここでは、オリジナルブレンドを作るための具体的なステップをご紹介していきます。
ステップ1:目的を決める
まず、どんなシーンで使いたいか、どんな気分になりたいかを明確にしてください。
リラックスしたいのか、集中したいのか、気分を上げたいのかによって、選ぶ精油が変わります。
ステップ2:ノート構成を考える
トップ・ミドル・ベースのバランスを意識し、まずは大まかな比率を決めます。
初心者は「3:2:1」から始めるとうまくいきやすいです。
ステップ3:精油を1滴ずつ試す
いきなり全量を混ぜず、ムエット(試香紙)やティッシュに1滴ずつ垂らして香りを確認してください。
複数のムエットを束ねて嗅ぐことで、完成イメージに近い香りを想像できます。
ステップ4:少量でブレンドしてみる
納得できる組み合わせが見つかったら、5mL程度の小さな容器で試作してみます。
一晩置いてから再度嗅ぐと、香りが馴染んで印象が変わることもあるため、焦らず評価してください。
ステップ5:記録を残す
気に入ったブレンドは、精油名と滴数をノートやスマホにメモしておきましょう。
後から再現したり、微調整したりする際に役立ちます。
このように、試行錯誤を重ねることで、世界に一つだけの香りを生み出せるのです。
自分の感性を信じて、楽しみながら挑戦してみてください。
容器・スプレーボトルの洗い方と保管のコツ
ブレンドした精油を入れる容器は、清潔に保つことで香りの劣化や混ざりを防げます。
ここでは、容器の正しい洗い方と保管方法をお伝えしていきます。
ガラス容器の洗い方:
精油を使い終わったガラス瓶は、まず無水エタノールで内側をすすいでください。
精油は油性なので、水だけでは落ちにくいからです。
エタノールで油分を溶かしたあと、中性洗剤で洗い、しっかり乾燥させます。
スプレーボトルの洗い方:
スプレーボトルは、ノズル部分に精油が詰まりやすいため注意が必要です。
分解できるタイプは全パーツを外し、エタノールに浸けてから洗浄してください。
ノズルは歯ブラシなどで丁寧にこすると、詰まりを防げます。
ロールオンボトルの洗い方:
ロールオンボトルは分解が難しいため、使い捨てにするか、同系統の香りを続けて使うのがおすすめです。
どうしても洗いたい場合は、エタノールを入れて何度か転がし、内部をすすいでから乾燥させてください。
保管のコツ:
洗浄後は完全に乾燥させ、直射日光の当たらない冷暗所で保管します。
遮光性のあるガラス容器なら、精油の劣化を最小限に抑えられるのです。
プラスチック容器は精油の成分で劣化することがあるため、ガラス製を選ぶことをおすすめします。
容器を大切に扱うことで、ブレンドした香りを長く新鮮な状態で楽しめるようになります。
まとめ

アロマブレンドは、目的やシーンに合わせて自由に組み合わせることで、日常をより豊かに彩ってくれます。
朝の目覚めから仕事中の集中、帰宅後のリラックス、就寝前の安眠まで、それぞれの時間に寄り添った香りを取り入れることで、心身のバランスを整えられるのです。
また、季節や生活環境の変化にも柔軟に対応できるため、一年を通して活用できる知識となります。
まずは今回ご紹介したレシピを参考に、気軽に試してみてください。
慣れてきたら自分だけのオリジナルブレンドに挑戦し、香りの世界をさらに深く楽しんでみることをおすすめします!



