アロマテラピーの英国式とフランス式の違いとは?特徴・使い方・歴史をわかりやすく解説

「英国式とフランス式、アロマテラピーには一体どんな違いがあるの?」

そんな疑問を持ちながら、アロマテラピーについて調べている方も多いのではないでしょうか。

アロマテラピーは奥が深く、流派によって考え方や楽しみ方が大きく異なるため、最初のうちは混乱してしまう方も少なくありません。

この記事では、英国式とフランス式のアロマテラピーの違いについて、特徴や使い方、歴史を交えながらお伝えしていきます。

さらに、目的別にどちらを選べばよいかについてもお伝えしていくので、自分に合ったアロマテラピーを見つけるヒントにしてみてください!

英国式とフランス式のアロマテラピーは何が違う?

まずは、英国式とフランス式のアロマテラピーが持つ、基本的な違いから見ていきましょう。

どちらも精油(エッセンシャルオイル)を使う点は同じですが、目的や考え方、使い方には明確な違いがあります。

ここでは比較表を交えながら、両者の違いを整理していきます。

英国式とフランス式の違いを比較表でチェック

先に結論からお伝えすると、英国式は「香りによる癒し」を重視し、フランス式は「精油の薬理作用」を重視するという違いがあります。

主な違いを、以下にまとめてみました。

・目的:英国式はリラクゼーション、フランス式は心身の不調へのアプローチ

・使い方:英国式は主に芳香浴やトリートメント、フランス式は塗布や吸入なども含む

・精油の濃度:英国式は低濃度、フランス式は比較的高濃度で使うケースがある

・専門性:英国式は美容やリラクゼーションの分野、フランス式は医療従事者による活用も

このように、同じアロマテラピーでも目指す方向性がまったく異なることがわかります。

次の項目から、それぞれの違いについてもう少し詳しく見ていきましょう。

英国式は香りやリラクゼーション、フランス式は精油の成分を重視

英国式アロマテラピーは、香りを楽しみながら心と体をリラックスさせることを重視しています。

なぜなら、英国式は美容やリラクゼーションを目的として発展してきたからです。

そのため、アロマトリートメントやマッサージなど、香りとともに癒しの時間を過ごすスタイルが中心となっています。

一方でフランス式は、精油に含まれる成分そのものの働きに着目しているのが特徴です。

ラベンダーやティートリーといった精油を、鎮静や殺菌といった作用を期待して活用する考え方が根底にあります。

つまり、英国式は「香りを楽しむ」ことに、フランス式は「成分を活かす」ことに重きを置いているといえるでしょう。

精油の濃度や使い方にも違いがある

精油の使い方についても、英国式とフランス式では大きな差があります。

英国式では、安全性を重視して精油を低濃度に希釈し、芳香浴やトリートメントに用いるのが一般的です。

したがって、初心者でも比較的取り入れやすいスタイルといえます。

対してフランス式では、精油を高濃度で使用したり、場合によっては塗布や吸入といった方法を取り入れたりすることもあります。

ただし、高濃度での使用や経口摂取については専門的な知識が必要であり、自己判断で行うのは避けたほうがよいでしょう。

この点については、後ほど改めて詳しくお伝えしていきます。

英国式アロマテラピーの特徴|香りやリラクゼーションを重視

続いて、英国式アロマテラピーの特徴について、もう少し掘り下げていきましょう。

考え方の基本から、日本での広まり方まで、順番に取り上げていきます。

英国式アロマテラピーの基本的な考え方

英国式アロマテラピーとは、精油の香りを通して心と体を癒すことを目的とした考え方のことです。

心身のバランスを整え、日々のストレスをやわらげることに重点が置かれています。

このため、治療というよりも「セルフケア」や「癒し」の一環として位置づけられることが多いのが特徴です。

香りを嗅いだり、肌に触れさせたりしながら、五感を通じてリラックスしていくスタイルといえるでしょう。

芳香浴やアロマトリートメントが代表的な楽しみ方

英国式アロマテラピーの代表的な楽しみ方として挙げられるのが、芳香浴とアロマトリートメントです。

芳香浴は、ディフューザーやアロマポットなどを使い、部屋に精油の香りを広げる方法のこと。

一方のアロマトリートメントは、希釈した精油を用いて全身をマッサージしていく方法です。

いずれも心地よい香りに包まれながら、心と体をゆったりとほぐしていける点が魅力といえます。

そのため、忙しい日々を送る方の癒しの時間として、多くの方に親しまれています。

日本で親しまれているアロマテラピーは英国式が中心?

実は、日本で広く親しまれているアロマテラピーの多くは、英国式をベースにしているといわれています。

というのも、日本にアロマテラピーが本格的に紹介された際、香りやリラクゼーションを重視するスタイルが中心だったからです。

そのため、アロマサロンやスクールの多くも、英国式の考え方を取り入れているケースが目立ちます。

もちろん、フランス式を学べる教室も存在しますが、日常的に楽しむアロマテラピーとしては、英国式のほうが馴染み深い方も多いのではないでしょうか。

フランス式アロマテラピーの特徴|精油の成分に着目した活用法

ここからは、フランス式アロマテラピーの特徴について取り上げていきます。

考え方の基本から、注意すべきポイントまで、あわせて見ていきましょう。

フランス式アロマテラピーの基本的な考え方

フランス式アロマテラピーとは、精油に含まれる成分の働きに着目し、心身の状態にアプローチしていく考え方のことです。

香りを楽しむことよりも、精油そのものが持つ作用を重視している点が大きな特徴といえます。

そのため、精油の化学成分や作用について、専門的な知識をもとに活用されることが多いスタイルです。

医療従事者が関わるケースもあり、より専門性の高いアプローチとして発展してきました。

フランス式と「メディカルアロマ」の関係

フランス式アロマテラピーは、しばしば「メディカルアロマ」と呼ばれることがあります。

メディカルアロマとは、精油を心身の不調へのアプローチに役立てようとする考え方のことです。

フランス式の流れをくむ考え方であり、精油の成分や作用を根拠に活用する点が共通しています。

ただし、メディカルアロマはあくまで民間的な取り組みであり、病気の治療や診断を目的とするものではありません。

体調に不安がある場合は、自己判断せずに医師へ相談することが大切です。

塗布・吸入など英国式とは異なる精油の活用法

フランス式では、芳香浴やトリートメントに加えて、塗布や吸入といった活用法も取り入れられることがあります。

これは、精油の成分をより効率的に取り入れようとする考え方に基づくものです。

例えば、皮膚に直接精油を塗布したり、蒸気とともに吸入したりする方法が挙げられます。

とはいえ、こうした方法には専門的な知識と経験が求められるため、誰でも気軽に試せるものではありません。

正しい知識を持った専門家のもとで行うことが望ましいでしょう。

高濃度使用や経口利用を自己判断で行わない

フランス式アロマテラピーでは、精油を高濃度で使用したり、まれに経口摂取が取り入れられたりすることがあります。

しかし、こうした方法を自己判断で行うのは避けるべきです。

なぜなら、精油の成分によっては、体質や体調によって刺激や不調につながる可能性があるからです。

特に経口摂取については、専門的な指導のもとでのみ行われるべきものであり、一般的な楽しみ方としてはおすすめできません。

安全にアロマテラピーを楽しむためにも、まずは低濃度から、正しい知識をもとに取り入れていくことをおすすめします。

なぜ英国式とフランス式に分かれた?歴史と発展の違い

ここまで、英国式とフランス式それぞれの特徴についてお伝えしてきました。

では、そもそもなぜアロマテラピーは2つの流派に分かれていったのでしょうか。

ここからは、その歴史的な背景について見ていきましょう。

近代アロマテラピーの始まりとルネ=モーリス・ガットフォセ

近代アロマテラピーの始まりは、フランスの化学者ルネ=モーリス・ガットフォセによる研究にあるとされています。

彼は実験中に負ったやけどをラベンダー精油で手当てした経験から、精油の働きに興味を持つようになったといわれています。

そして、精油の持つ作用について研究を重ね、「アロマテラピー」という言葉を生み出しました。

この出来事が、その後のアロマテラピー発展の大きなきっかけとなったのです。

ジャン・バルネが発展させたフランス式アロマテラピー

ガットフォセの研究を受け継ぎ、フランス式アロマテラピーをさらに発展させたのが、医師のジャン・バルネです。

彼は精油の薬理作用に着目し、実際の臨床の現場でも精油を活用していきました。

こうした取り組みが積み重なることで、精油の成分や作用を重視するフランス式の考え方が確立されていったのです。

現在のメディカルアロマの土台にも、バルネの研究が大きく関わっているといえるでしょう。

マルグリット・モーリーが英国に広めたアロマテラピー

一方、アロマテラピーを英国へ広めたのが、生化学者のマルグリット・モーリーです。

彼女は精油を用いた美容やリラクゼーションの技法を研究し、独自のトリートメント方法を確立していきました。

その後、この考え方が英国へと伝わり、リラクゼーションを重視するスタイルとして発展していったのです。

これが、現在の英国式アロマテラピーの土台になっているといわれています。

英国では美容やリラクゼーションの分野で独自に発展

英国に伝わったアロマテラピーは、その後、美容やリラクゼーションの分野で独自の発展を遂げていきました。

サロンやスパといった場で、アロマトリートメントとして広く取り入れられるようになったのです。

さらに、香りによる癒し効果が注目されたことで、日常的なセルフケアとしても定着していきました。

このような背景から、英国式アロマテラピーは今日でも、多くの人に親しまれる存在となっています。

英国式とフランス式、初心者にはどちらがおすすめ?目的別の選び方

ここまで、英国式とフランス式それぞれの特徴や歴史についてお伝えしてきました。

では、実際にどちらから始めるとよいのでしょうか。

ここからは、目的別におすすめのスタイルを取り上げていきます。

香りやリラックスタイムを楽しみたいなら英国式

香りを楽しみながら、日々の疲れを癒したいという方には、英国式アロマテラピーがおすすめです。

芳香浴やアロマトリートメントを通して、気軽にリラックスタイムを取り入れられるからです。

特別な知識がなくても始めやすいため、アロマテラピー初心者の方にも向いているスタイルといえるでしょう。

美容やアロマトリートメントに興味があるなら英国式

美容やボディケアに関心がある方にも、英国式アロマテラピーが向いています。

トリートメント技術を学べるスクールも多く、美容の分野で活かしやすいからです。

将来的にセラピストを目指したい方にとっても、学びやすい選択肢の一つになるのではないでしょうか。

精油の成分や専門的な活用法を学びたいならフランス式

精油の成分や作用について、より専門的に学びたいという方にはフランス式が向いています。

化学的な視点から精油を捉えるため、知識欲を満たしながら学べる点が魅力です。

ただし、専門性が高い分野であるため、独学ではなく専門的な講座を通じて学ぶことをおすすめします。

どちらか一方に決めず目的に合わせて学ぶ方法もある

英国式かフランス式か、必ずしもどちらか一方に絞る必要はありません。

まずは英国式で香りやリラクゼーションを楽しみ、興味が深まったらフランス式で成分について学んでいくという方法もあります。

このように、目的やその時々の関心に合わせて、両方の視点を取り入れていくのも一つの方法といえるでしょう。

アロマテラピーとアロマセラピーは違う?日本での普及や資格についても解説

最後に、アロマテラピーにまつわる、よくある疑問についても取り上げていきます。

言葉の違いから、資格選びのポイントまで、あわせて見ていきましょう。

「アロマテラピー」と「アロマセラピー」は基本的に同じ意味

「アロマテラピー」と「アロマセラピー」は、基本的に同じ意味を持つ言葉です。

アロマテラピーはフランス語由来の呼び方であり、アロマセラピーは英語由来の呼び方のこと。

つまり、言語による表記の違いであり、内容そのものに大きな差はありません。

そのため、どちらの呼び方を使っていても、指している内容はほとんど変わらないと考えてよいでしょう。

日本ではなぜ英国式のアロマテラピーが広まった?

日本で英国式アロマテラピーが広まった背景には、美容やリラクゼーション文化との相性のよさがあったといわれています。

サロンやスパといった場と結びつきやすく、多くの人にとって身近な存在として受け入れられていったのです。

また、専門的な知識がなくても始めやすいという点も、普及を後押しした理由の一つといえるでしょう。

こうした流れから、現在の日本では英国式のアロマテラピーが主流になっています。

「フランス式=医療」と単純に考えないことが大切

フランス式アロマテラピーについて、「医療そのもの」と捉えてしまう方も見受けられますが、この考え方には注意が必要です。

なぜなら、フランス式であっても、あくまで民間的なセルフケアの一環であり、病気の治療や診断を目的とするものではないからです。

体調に不安がある場合や、持病がある場合には、自己判断せずに医師へ相談するようにしてみてください。

正しい理解のもとでアロマテラピーを取り入れることが、安全に楽しむための第一歩といえるでしょう。

資格やスクールを選ぶときに確認したいポイント

アロマテラピーを本格的に学びたい方は、資格やスクール選びも重要なポイントになります。

まず確認したいのが、そのスクールが英国式・フランス式のどちらを主軸に教えているかという点です。

さらに、カリキュラムの内容や、実習の有無、資格取得後のサポート体制についても比較しておくと安心でしょう。

このように、事前にしっかりと情報を確認しておくことで、自分の目的に合った学び方を選びやすくなります。

まとめ

ここまで、アロマテラピーの英国式とフランス式について、特徴や使い方、歴史を交えながらお伝えしてきました。

英国式は香りやリラクゼーションを重視し、フランス式は精油の成分や作用に着目するという違いがあります。

どちらが優れているというものではなく、目的や興味に応じて選ぶことが大切です。

まずは気軽に楽しめる英国式から始め、興味が深まった段階でフランス式について学んでいくのもよい方法ではないでしょうか。

正しい知識を身につけながら、自分に合ったスタイルでアロマテラピーを楽しんでみてください!