アロマで始めるグリーフケア|悲嘆や喪失感に寄り添う精油・ブレンド・安全な使い方

「大切な人を失った悲しみに、少しでも寄り添う方法はないだろうか」

そんな思いを抱えながら、日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。

グリーフケアという言葉を知っていても、実際に何をすればいいのか分からず、悲しみとどう向き合えばいいのか戸惑ってしまうこともあります。

この記事では、悲嘆や喪失感に寄り添うアロマの選び方や取り入れ方についてお伝えしていきます。あわせて、状態別のブレンドレシピや安全に使うための注意点も知れる内容になっているので、ぜひ最後まで読んでみてください!

グリーフケアとは?悲嘆のプロセスとアロマが心に寄り添う理由

まずは「グリーフケアとは何か」という基本と、なぜアロマが悲嘆に寄り添えるのかについてお話ししていきます。

グリーフとは大切な人や存在を失ったときに起こる自然な反応

グリーフとは、大切な人や存在を失ったときに、誰の心にも起こりうる自然な反応のことです。

対象は家族や友人だけでなく、ペットや仕事、これまでの生活環境なども含まれます。

つまり、何かを失った経験があれば、誰でもグリーフを感じる可能性があるということです。

このように、グリーフは特別な人だけに起こるものではなく、ごく自然な心の動きだといえます。

悲嘆は心だけでなく身体・思考・行動にも現れる

悲嘆は、心の状態だけに現れるとは限りません。

というのも、涙が止まらない、眠れないといった心の反応に加えて、食欲の低下や倦怠感など、身体面にも影響が及ぶことがあるからです。

さらに、物事に集中できない、何も考えられないといった思考面の変化や、外出を避けるといった行動面の変化が出ることも少なくありません。

このように、悲嘆は心・身体・思考・行動のすべてに関わる、全身的な反応だと考えてみてください。

グリーフの感じ方や回復までの期間には個人差がある

グリーフの感じ方や、心が落ち着くまでの期間は、人によって大きく異なります。

例えば、数週間で少しずつ日常を取り戻せる方もいれば、何年経っても折に触れて悲しみがよみがえるという方もいます。

また、同じ出来事を経験した家族の間でも、感じ方や立ち直りのペースが違うことは珍しくありません。

したがって、「早く元気にならなければ」と焦る必要はなく、自分自身のペースを大切にしてみてください。

グリーフケアは悲しみを忘れさせるものではない

グリーフケアと聞くと、悲しみを早く忘れさせるためのものだと思われがちです。

しかし、グリーフケアの本来の目的は、悲しみをなくすことではなく、悲しみとともに生きていく力を支えることにあります。

むしろ、無理に忘れようとすることは、心の回復を妨げてしまう場合もあるのです。

このように、グリーフケアは「忘れる」ためではなく「寄り添う」ためのものだと捉えてみてください。

アロマは悲嘆を治すのではなく穏やかな時間をつくる補助となる

アロマは、グリーフそのものを治療するものではありません。

ただし、香りにはリラックスを促したり、気持ちを落ち着けたりする働きがあるとされており、悲嘆と向き合う時間をやわらげる補助として役立ちます。

例えば、香りを感じることで一瞬だけ気持ちがゆるみ、深呼吸ができたという声も少なくありません。

そのため、アロマは万能薬ではなく、あくまで心に寄り添う一つの手段として取り入れてみてください。

グリーフケアにおすすめのアロマ精油7選|悲しみや喪失感に寄り添う香り

ここからは、悲嘆や喪失感に寄り添うアロマ精油を7つご紹介していきます。ご自身の状態や好みに合わせて、無理のない範囲で選んでみてください!

サイプレス|深い悲しみや気持ちの区切りに寄り添う香り

はじめにご紹介したいのが、サイプレスです。

サイプレスは、樹木由来のすっきりとした香りで、気持ちに区切りをつけたいときに選ばれることが多い精油です。

古くから「別れ」や「再生」を象徴する木として扱われてきた背景もあり、深い悲しみのなかで心を整えたいときに向いています。

このように、サイプレスは節目の時間に寄り添ってくれる香りなので、気持ちの整理をしたいときに試してみてください。

ラベンダー|緊張が続く夜や休息したいときに選びやすい香り

次にお伝えしたいのが、定番のラベンダーです。

ラベンダーは、緊張をゆるめてリラックスを促す香りとして広く知られています。

そのため、悲しみで気持ちが張りつめている夜や、なかなか休息が取れないときの香りとして選びやすいのが特徴です。

初めてアロマを取り入れる方にも扱いやすい精油なので、迷ったときはラベンダーから試してみることをおすすめします。

フランキンセンス|呼吸を整えて故人を静かに思う時間に

続いてご紹介するのは、フランキンセンスです。

フランキンセンスは、瞑想や祈りの場面でも古くから用いられてきた、樹脂系の落ち着いた香りです。

ゆったりとした呼吸を意識しながら香りを感じることで、故人との時間を静かに振り返るひとときをつくりやすくなります。

このように、フランキンセンスは心を静める時間を後押ししてくれる香りといえます。

スイートマージョラム|寂しさや孤独感が強いときの温かな香り

寂しさや孤独感が強いときには、スイートマージョラムが向いています。

スイートマージョラムは、ほんのり甘さのあるあたたかい香りが特徴の精油です。

一人の時間がつらく感じられるときや、誰かにそばにいてほしいと感じるときに、心を包み込むような香りとして選ばれています。

そのため、孤独感を強く感じる夜には、スイートマージョラムを試してみてください。

ベルガモット|沈んだ心をやさしく切り替えたいときに

気持ちを少しだけ切り替えたいときにおすすめなのが、ベルガモットです。

ベルガモットは、柑橘系のなかでも華やかさと落ち着きをあわせ持つ香りとして知られています。

沈んだ気持ちのまま一日を過ごすのがつらいときや、少しだけ心を軽くしたいときの切り替えに役立ちます。

ただし、柑橘系精油には後述する注意点もあるため、あわせて確認しておいてください。

ネロリ|不安や心細さを感じるときに寄り添う香り

不安や心細さを感じやすいときには、ネロリが選ばれることが多い精油です。

ネロリは、優雅で繊細な花の香りを持ち、気持ちが揺れ動くときに心を支えてくれる香りとされています。

先行きへの不安を感じたときや、ふとした瞬間に心細くなったときに、香りを感じてみることをおすすめします。

このように、ネロリは揺らぐ心にそっと寄り添う存在といえるでしょう。

ローズ|深い喪失感を抱えているときに選ばれる華やかな香り

最後にご紹介するのは、ローズです。

ローズは、愛情や絆を象徴する花として、古くから大切にされてきた香りです。

深い喪失感を抱えているときや、大切な存在への思いを香りとともに感じたいときに選ばれることが多くあります。

そのため、特別な思いを込めたいときには、ローズを選んでみることも一つの方法です。

精油は効能だけでなく自分が心地よいと感じる香りから選ぶ

ここまで7つの精油をご紹介してきましたが、最も大切なのは効能よりも「自分が心地よいと感じるかどうか」です。

なぜなら、いくら評判の良い香りでも、自分自身が苦手だと感じる香りではリラックス効果を得にくいからです。

例えば、故人を思い出させる香りに安心を感じる方もいれば、逆につらさを感じる方もいます。

したがって、これらの精油はあくまで参考として捉え、実際に香りを試しながらご自身に合うものを選んでみてください。

悲しみの状態別|グリーフケアに役立つアロマブレンドレシピ

続いては、悲しみの状態に合わせたアロマブレンドのレシピをご紹介していきます。ディフューザーやアロマストーンなど、お使いの器具に合わせて滴数を調整してみてください。

深い悲しみで胸が苦しいときの静かなブレンド

胸が苦しいほど深い悲しみを感じているときには、サイプレスとフランキンセンスを組み合わせたブレンドが向いています。

サイプレス2滴、フランキンセンス1滴を目安に、ディフューザーで香らせてみてください。

静かで落ち着いた香りが広がることで、ゆっくりと呼吸を整える時間をつくりやすくなります。

寂しさや孤独感が強いときの温もりブレンド

寂しさや孤独感が強いときには、スイートマージョラムとネロリのブレンドを試してみてください。

スイートマージョラム2滴、ネロリ1滴を組み合わせることで、包み込まれるような温かい香りになります。

一人の時間が長く続く夜にも、心をやわらげる助けになるはずです。

故人を思い出して眠れない夜の安らぎブレンド

故人を思い出して眠れない夜には、ラベンダーとフランキンセンスの組み合わせがおすすめです。

ラベンダー2滴、フランキンセンス1滴を、枕元から少し離れた場所で香らせてみてください。

穏やかな香りが眠りへの導入を後押ししてくれるはずです。

後悔や罪悪感から気持ちを切り替えられないときのブレンド

後悔や罪悪感を抱えて気持ちを切り替えられないときには、ベルガモットとサイプレスのブレンドが役立ちます。

ベルガモット2滴、サイプレス1滴を目安に組み合わせてみてください。

明るさと落ち着きをあわせ持つ香りが、少しずつ気持ちを整理する助けになります。

故人との思い出を大切に振り返りたいときのブレンド

故人との思い出を大切に振り返りたいときには、ローズとフランキンセンスの組み合わせを試してみてください。

ローズ1滴、フランキンセンス2滴のブレンドは、華やかさと静けさを兼ね備えた香りになります。

写真や手紙を眺めながら香りを感じることで、思い出と向き合う時間がより穏やかなものになります。

少しだけ日常へ意識を戻したい朝のブレンド

少しずつ日常へ意識を戻したい朝には、ベルガモットとネロリのブレンドがおすすめです。

ベルガモット2滴、ネロリ1滴を組み合わせることで、軽やかで前向きな香りになります。

無理のない範囲で、一日の始まりに香りを取り入れてみてください。

ブレンドが負担な日は好きな精油1滴だけでもよい

ここまでいくつかのブレンドをご紹介してきましたが、組み合わせを考えることすら負担に感じる日もあるはずです。

そのようなときは、無理にブレンドをつくらず、好きな精油を1滴だけ香らせるだけでも十分です。

大切なのは正しいレシピを守ることではなく、自分の心の状態に合わせて香りを取り入れることだからです。

そのため、気持ちに余裕がない日は、シンプルな使い方に切り替えてみてください。

グリーフケアでアロマを取り入れる方法|初心者でも今日からできる使い方

ここからは、アロマが初めての方でも取り入れやすい具体的な方法についてお伝えしていきます。

ティッシュやコットンに1滴垂らして香りを試す

アロマを初めて使う場合は、ティッシュやコットンに1滴垂らして香りを試す方法から始めてみてください。

道具を用意する必要がなく、手軽に香りを確認できるのがメリットです。

香りが強いと感じた場合は、ティッシュを少し離した位置に置くだけで調整できます。

このように、まずは香りとの相性を確かめるところから始めてみることをおすすめします。

アロマストーンで自分の周囲だけにやさしく香らせる

デスクや枕元など、限られた空間で香りを楽しみたい場合には、アロマストーンが向いています。

素焼きの石やクレイに精油を数滴垂らすだけで、電気を使わずにやさしく香りを広げられます。

香りの範囲が狭いため、家族と生活空間を共有している場合にも取り入れやすい方法です。

ディフューザーは少ない滴数から短時間使用する

部屋全体に香りを広げたい場合は、ディフューザーの使用が便利です。

ただし、悲嘆で気持ちが敏感になっているときは、香りを強く感じすぎてしまうこともあります。

そのため、最初は説明書の滴数より少なめから始め、15分から30分程度の短時間使用にとどめてみてください。

就寝前は枕元から少し離れた場所で香らせる

就寝前にアロマを使いたい場合は、枕元から少し離れた場所に香りを置くことをおすすめします。

香りが近すぎると、かえって刺激になり、眠りを妨げてしまう可能性があるからです。

部屋の入り口付近やサイドテーブルなど、ほのかに香る距離感を意識してみてください。

入浴時は精油をお湯へ直接入れず安全な方法で楽しむ

入浴時にアロマを楽しみたい場合、精油をそのままお湯に入れる使い方は避けてください。

精油は水に溶けにくいため、原液が肌に触れて刺激になる恐れがあるからです。

天然塩やアロマ用の乳化剤に精油を混ぜてからお湯に入れると、安全に香りを楽しめます。

写真や手紙と一緒に香りを取り入れて故人を思う時間をつくる

故人を思う時間を大切にしたい場合は、写真や手紙とあわせて香りを取り入れてみてください。

視覚的な思い出と香りが重なることで、より深く故人との時間を振り返るきっかけになります。

例えば、フランキンセンスやローズの香りとともに手紙を読むと、静かで穏やかなひとときを過ごしやすくなります。

悲しんでいる家族や友人には香りを押しつけず本人の意思を確認する

家族や友人にアロマをすすめたい場合は、香りを一方的に押しつけないことが大切です。

なぜなら、香りの好みや、故人を思い出す感覚には個人差があり、良かれと思った香りが逆につらさを呼ぶこともあるからです。

そのため、まずは「香りを試してみたいか」を本人に確認したうえで、無理のない範囲ですすめてみてください。

グリーフケアでアロマを使う際の注意点|安全に心へ寄り添うために知っておきたいこと

アロマは手軽に取り入れられる一方で、いくつか注意しておきたい点もあります。安全に使うためのポイントを見ていきましょう!

精油の原液を肌につけたり飲んだりしない

精油は非常に濃縮された成分であるため、原液のまま肌につけたり、口から摂取したりすることは避けてください。

肌に使用する場合は、キャリアオイルなどで必ず希釈したうえで使用することが基本です。

また、精油は雑貨として扱われており、医薬品ではないため、体内に取り入れる使い方は適していません。

香りでつらい記憶がよみがえることもある

香りには、記憶や感情と強く結びつく性質があります。

そのため、特定の香りをきっかけに、つらい記憶や感情が急によみがえることもあるのです。

もし香りを嗅いで動悸や強い不安を感じた場合は、無理に使い続けず、いったん距離を置いてみてください。

苦しさや頭痛を感じたらすぐに使用を中止して換気する

アロマを使用している最中に、気分の悪さや頭痛を感じることもあります。

そのような場合は、すぐに使用を中止し、窓を開けて換気を行ってください。

体調がすぐれないときは、香りに対して敏感になっていることも多いため、無理をしないことが大切です。

妊娠中・授乳中・服薬中・持病がある場合は専門家に確認する

妊娠中や授乳中、服薬中の方、持病をお持ちの方は、精油の使用前に医師や専門家へ確認しておいてみてください。

精油の種類によっては、身体への影響が懸念されるものもあるからです。

自己判断で使用を続けるのではなく、専門家の意見を踏まえたうえで取り入れることをおすすめします。

子どもや高齢者がいる家庭では使用量と保管場所に注意する

子どもや高齢者と同居している場合は、精油の使用量や保管場所に配慮する必要があります。

大人にとって心地よい濃度でも、子どもや高齢者には刺激が強すぎることがあるからです。

また、誤飲を防ぐためにも、精油は手の届かない場所に保管しておいてください。

ペットがいる空間では安易に精油を拡散しない

ペットと暮らしている場合、精油の香りを室内に安易に拡散することは避けてください。

犬や猫などの動物は嗅覚が非常に敏感で、人にとって快適な香りでも負担になることがあるからです。

ペットがいる空間で香りを使いたい場合は、事前に獣医師へ相談したうえで判断してみてください。

柑橘系精油を肌に使う場合は光毒性に注意する

ベルガモットなどの柑橘系精油には、光毒性と呼ばれる性質を持つものがあります。

これは、精油を肌に使用したあとに紫外線を浴びることで、シミや炎症を起こしやすくなる性質のことです。

そのため、柑橘系精油を肌に使用した場合は、使用後しばらく直射日光を避けるようにしてみてください。

眠れない・食べられない状態が続くときは医療機関や相談窓口を頼る

眠れない、食べられないといった状態が長く続く場合は、アロマだけで対応しようとせず、医療機関や相談窓口を頼ってみてください。

アロマはあくまで日常を支える補助であり、専門的なケアの代わりにはなりません。

心身の負担が大きいと感じたときほど、一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが大切です。

ペットロスや大切な人を支えるときにもアロマは使える?よくある質問

最後に、グリーフケアとアロマに関してよく寄せられる質問にお答えしていきます。

ペットロスによる悲しみにもアロマは取り入れられる?

ペットロスによる悲しみに対しても、アロマを取り入れることは可能です。

家族の一員であったペットを失った悲しみも、人を失ったときと同じように大きな喪失感を伴うからです。

ラベンダーやスイートマージョラムなど、心を落ち着ける香りを選びながら、無理のない範囲で試してみてください。

悲しんでいる家族や友人にアロマをプレゼントしてもよい?

悲しんでいる家族や友人にアロマをプレゼントすること自体は問題ありません。

ただし、香りの好みには個人差があるため、相手の負担にならないよう配慮する必要があります。

可能であれば、香りを選んでもらう形にしたり、複数の選択肢を用意したりすることをおすすめします。

故人が好きだった香りを使っても大丈夫?

故人が好きだった香りを使うことも、グリーフケアの一つの方法として問題ありません。

香りを通して故人を身近に感じられるという方も多くいます。

一方で、香りをきっかけに悲しみが強く込み上げる場合もあるため、そのときの気持ちに合わせて使用を調整してみてください。

アロマを使うと涙が出るのは悪いこと?

アロマを使って涙が出ることは、決して悪いことではありません。

むしろ、抑えていた感情が香りをきっかけに表に出てきた、自然な反応と捉えることができます。

涙を我慢しようとせず、安心できる環境のなかで気持ちを解放してみてください。

香りを使いたくない日はグリーフケアを休んでもよい?

香りを使いたくないと感じる日は、無理にアロマを使わず、グリーフケアそのものを休んでも問題ありません。

グリーフケアは義務ではなく、自分の心を支えるための手段だからです。

そのため、気持ちが向かない日は、香りに頼らず静かに過ごす選択も大切にしてみてください。

グリーフケアに向かない香りはある?

グリーフケアに絶対的に向かない香りというものは、基本的にはありません。

ただし、故人を強く連想させる香りや、過去のつらい出来事と結びついた香りは、人によって負担になる場合があります。

そのため、一般的な評判よりも、自分自身がその香りにどう反応するかを優先して選んでみてください。

悲しみが長く続く場合はどこへ相談すればよい?

悲しみが長期間にわたって続き、日常生活に支障が出ている場合は、精神科や心療内科、地域の相談窓口を頼ってみてください。

グリーフケアの専門家によるカウンセリングを受けられる窓口も増えてきています。

一人で抱え込まず、専門的なサポートを受けることも、心を守るための大切な選択です。

ここまで、グリーフケアの基本的な考え方から、おすすめのアロマ精油、状態別のブレンドレシピ、そして安全に使うための注意点についてお伝えしてきました。

アロマは悲しみを消し去るものではなく、悲嘆と向き合う時間にそっと寄り添う存在です。

香りの力を借りながら、ご自身のペースで少しずつ心を整えていってみてください。そして、つらさが長く続くときは、一人で抱え込まず、周囲や専門家の力も頼ってみてください。

まとめ

ここまで、グリーフケアの基本的な考え方から、悲嘆に寄り添うアロマ精油やブレンドレシピ、そして安全に取り入れるための注意点についてお伝えしてきました。

グリーフケアとは、悲しみを忘れさせるためのものではなく、悲嘆とともに生きていく力を支えるためのものです。

そのなかでアロマは、大切な人や存在を失った心を治すのではなく、穏やかな時間をつくる補助として寄り添ってくれる存在だといえます。

サイプレスやラベンダー、フランキンセンスといった精油は、それぞれ異なる形で悲しみに寄り添ってくれますが、最も大切なのは効能よりも自分が心地よいと感じられるかどうかです。

また、状態別のブレンドレシピや取り入れ方をご紹介してきましたが、レシピ通りに使うことよりも、そのときの気持ちに合わせて無理なく取り入れることを優先してみてください。

一方で、精油の希釈方法や光毒性、体調が優れないときの対応など、安全に使うための注意点も忘れずに押さえておく必要があります。

香りを使いたくない日は、無理にグリーフケアを行わなくてもよいですし、涙が出ることも決して悪いことではありません。

もし悲しみが長く続き、眠れない日や食べられない日が重なるようであれば、一人で抱え込まず、医療機関や相談窓口を頼ってみてください。

アロマはあくまで日常に寄り添う小さな支えのひとつです。ご自身のペースを大切にしながら、少しずつ心と向き合う時間をつくっていってみてください。